下肢静脈瘤の保存的治療

治療の必要性は症状に応じて異なります。症状がないからといって放っておくと年齢とともに徐々に悪化します。 下肢静脈瘤は内服薬や注射薬による治療法はありません。

医療用弾性ストッキングの着用

軽い症状や静脈瘤が気になる方にまず行っていただくのが弾性ストッキングによる圧迫治療です。

医療用弾性ストッキングは下肢静脈瘤治療のために特別に作られたもので、市販のサポートストッキングよりも圧迫する力が強いのが特徴です。医療用弾性ストッキングで足全体を圧迫することで、表在静脈の血液の逆流をおさえ、深部静脈への血液の流れを助けます。

弾性ストッキングなどによる圧迫療法は、あくまでも進行防止・現状維持が目的で、 下肢静脈瘤そのものが治るわけではありませんが、症状が軽減することで、表在静脈の血液の逆流が原因と判断することができ、診断的治療とすることができます。

逆流する静脈の部位により、太ももまではく必要があるか、膝下で良いかが分かれます。

  • メリット
    低価格(1足4,000円程度)。穿くだけでよいので、簡便であり日常生活の中で続けられる。
  • デメリット
    根本的な治療法ではなく、穿いている間しか効果がない。夏は蒸し暑く感じる。オーダーメイドではないので、ピッタリ合うサイズがない場合がある。弾力性があるため、腕の力が弱いと穿けないことがある。
  • 日常生活での注意点
    長時間の連続した立ち仕事はできるだけ避けます。仕事中は足を心臓より高くして休息するか、 足踏みをしたりして歩き回ります。夜、寝るときはクッションや布団を使用し、足を高くして休みます。
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